少しはじめてみる

50代サラリーマンの読んだ本や購入したものの感想などを書いていきます

以前に読んだ「サピエンス全史」を思い出します

自分の中でユヴァル・ノア・ハラリ著の「サピエンス全史」が、ここ4、5年で読んだ本の中で、ベスト3に入るような最も面白い本になります。

 

この本は上下巻からなっていてとにかく分量がすごく読み終わるまでが大変だったのですが、なんというか本当に面白い本です。この本を一言でまとめると、人類がいくつものステップを踏んでここまで進化してきたことを、いくつものキーワードで時代時代を乗り越えてきたことを説明している本です。特に上巻が面白いです。人(ホモ・サピエンス)は、その昔は、数あるサピエンス属の一つであり、ネアンデルタール人をはじめいくつものサピエンス属が当時いた中で、結局このホモ・サピエンスだけが残ることになったという理由がまとめられています。

 

この本の凄さは、本自体の面白さもあるのですが、この本を読んだ後にいくつもの科学に関する本を読むと、どこかでこの本と繋がってくるのが感じられます。健康に良い食べ物に関する本を読むと、サピエンズ全史では、食べるものに関するキーワードとしては、狩猟社会と農耕社会の対比のところが関連してきて、狩猟社会の時代では、人口としては少ないながらも、農耕民族に比べて労働時間が短くて済み、また栄養のバランスとしては、炭水化物主体の農耕社会に比べて、さまざまなものを食べていた狩猟社会の方が健康的であったことなどが思い浮かぶことで、食べ物に関する本を人類の歴史を想いつつ楽しむことができます。

 

また、自己啓発の本などで、コミュニケーションに関する本を読んだりしたときに、ホモサピエンス全史の中で思い出されるのは、体力や知能で勝るネアンデルタール人を滅ぼして生き延びたホモ・サピエンスに起こった認知革命に関するところです。通常の群れは、相手が誰かを認識できるのが150人程度というところを、それ以上で集まることができる抽象的な概念で集団を形成できるようになったことで、一人一人では負けるかもしれないけど、より大きな集団を形成することで状況を有利に進めることができるということで生き残ったという話が出てきます。

 

このように、環境、脳化学、食べ物、健康といった広い分野の情報に、この本は微妙に関係してっくるところが面白いところです。

 

これまでに2回ぐらい読んでいるのですが、年末にかけて、長距離の移動の時などに3回目にチャレンジしようと思ったのでした。