少しはじめてみる

50代サラリーマンの読んだ本や購入したものの感想などを書いていきます

「面白すぎる!日本史の歴史の授業 超現代語訳x最新歴史研究で学びなおす」を読みました

著者は、房野史典氏と河合敦氏で、歴史の好きなお笑いの房野氏が最初に書いて、その内容に補足したり話を広げるような形で専門家の河合氏が書いているという流れで、各時代について1つのテーマで、両氏が順番に文章をまとめられている本です。

内容は、昔の歴史の教科書で書かれていたことで、常識とされていたことに対して、最近の教科書ではその内容が変わっていることであったり、最新の定説が違ったものになっていることが取り上げられています。

最近、岩波科学ライブラリーやブルーバックスといったシリーズの中で、これまでほとんど詠むことの無かった科学の分野の本を読み始めています。新しい発見があったり、分析機器の進歩によりこれまでは分からなかったことが分かるようになっていたりと、科学の分野で常識が少しずつ変わっているのは理解していて、あまり古い本を読んでも仕方がないという認識があります。

一方で歴史については、科学の分野ほど変わらないだろうと思っていたのですが、誰もが常識として定着していることがいつの間にか教科書なども変わっていることを並べられることで、認識がだいぶ変わりました。

研究が行われて、評価が変わる場合に、評価が上がって見直されるのはいいのですが、下がってしまう場合にはちょっと残念な気持ちになります。例えば、聖徳太子については、スーパーマンのような能力で活躍していたというのが自分が過去、学生時代に勉強して持っている認識ですが、この本によると今の評価は、数々の斬新な政策は、一人ではなく複数で相談して決めたというのが定説になっているそうです。聖徳太子といえば昔の1万円札の肖像にまでなっています。これから先この新しい認識が常識として定着した中で、この昔のお札を見てどう思うのだろうかと想像しました。