少しはじめてみる

50代サラリーマンの読んだ本や購入したものの感想などを書いていきます

「水力発電が日本を救うー今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる」を読みました。

Kindle Unlimitedにあり、面白そうであったのと、少し前に同じ著者の本を読んで面白かったので読むことにしました。

この本は、現役時代にダム建設に関わった著者による水力発電の可能性をまとめたものです。読んでいて、なんというかエネルギッシュに前のめりな文章で、読んでいて元気がでます。

日本の国土が平らなところが少なく、雨が多いということで、水力発電に適しているということです。新たに建設に膨大な費用が必要なダムを一から作るのではなくて、既存の発電施設の無いダムに発電機を設置していくことで、数千からのこうしたダムから半永久的に電力が得られる流れを解説しています。

その他にも、法律改正によるダムに貯められる水量を増やせるようにすることや、ダムの改修などによりもっと発電量が稼げるのでは、といった意見などが挙げられています。

水力発電というと、太陽光発電のような、ちょっと家の屋根に載せればそれなりに電気が得られるといったお手軽さが感じられず、公共の場所である川のダムにガッツリと設置してようやく得られる電力というイメージがあります。ただこの本では、一般にイメージされる規模の大きなダムだけでなく、中小のダムに対しても自治体の調整により設置可能なもので、それなりに収入につながって、定期的に発電機の交換は必要なものの、ダム自体は数百年は使えるということで、十分採算に乗るということが書かれています。

なんというか、今後20年もすると、特に不便なところにある小規模な村などは少しずつ無くなっていくのではと思ったりします。事実、自分の実家のある地方もそんな未来を感じたりします。ただそれにより、こうしたダムの増設により立ち退かなくてはならなくなる人も少なくなったりするのかな、と思ったり、実家の近くにある川にあるちょっとしたダムというか堰でも発電できるのかな、など色々と想像が広がりました。